誕生9



サイファーたち3人はハイウインド発進後、甲板で流れてゆく景色や風を楽しんでいた。

そこへ船内に続く扉からスコールが出てきた。

最初にスコールを見つけたサイファー、チッと舌打ちをした。

スコールはサイファーに向かって口に人差し指を当て、もう片方の人差し指で"来い"とクイクイと招いた。

風神・雷神がサイファーと共に行こうとすると、スコールはそれを掌を見せることで留め、そして再び人差し指を口に当て"喋るな"と伝えた。

つまりスコールは今、ソルジャー能力の人を警戒している。

サイファーはイライライライライライライライラしながら風神雷神を残し船内に降り、スコールを追ってもう一段階段を下りて会議室に入った。


「ここだけが防音部屋になっている。多分ソルジャー対策だろう。半端じゃない防音壁だ」

「知ってる。さっき確認した。で、それがどうした」

サイファーは革張りの造りの良い椅子にドッカリと腰かけ、足を机に上げた。

「今のうちに全て話しておく

刑務所暮らしのお前は事実に対して誤解だらけだからな」

「うっせーな俺のせいでテメーにもリノアにも世界の皆さん、ガーデンの皆さんに多大なご迷惑をおかけしたんだろ知ってらぁ反省してらぁオワリだ!!くどい!!

サイファーが最後まで言い終わる前にスコールが近くにあった椅子を全力で投げつけた。

造りの良い革張りの椅子はひしゃげ、折れ、解体していた。だがサイファーはすんでのところで避けていた。


「てめぇ...

避けて机の下に隠れたところからサイファーが殺気を放ちながら出てきた。

「まだ終わってなんかいない

俺は世界なんか救っちゃいない

俺が殺したのは、ハインではなく、リノア

お前が世界中を敵に回し守ったのはママ先生ではなく、ハインだ

「っっっっっるっっせええぁぁぁぁぁ!!!

分かって後悔していることを他人に指摘されると倍は腹が立つものだ。サイファーは20倍くらい腹が立つ。

叫ぶと同時にさっきまで自分が座っていた椅子を逆にスコールに投げつけた。

椅子は頑丈な机に跳ね返され天井に傷をつけ、再び机の上に落ちてきた。


「リノアは先週未来に飛んだ」

...............

サイファーは拳を強く握りしめ、何に対しての怒りか、スコールを睨みつけ全身が震えている。

逆にスコールは力を抜くように、溜息を吐くように言った。


「俺ももう直ぐ死ぬ」

..............................はぇ


激怒に打ち震え全身に力が入っていたところを突然後ろから突き飛ばされ、力が入ったまま顔面から地に激突したように暫くは反応できず、スコールの意図が理解できなかった。


「時間圧縮の時に見た。俺はどこかの異空間でもうすぐ死ぬ

だがその時、未来に飛んだはずのリノアが現れて死んでる俺に何かをするんだ

その後どうなるのかは知らないが、何かをしたって事は多分何かその後があるんだろう。俺に

……無いかもしれないが」


既に覚悟が決まっているのか、スコールは淡々と話を進めるが、サイファーには最初の一言が既に受け入れられるものではなかった。

「リノアは最期の最期までたった一人でハインと戦い続け、負け続け、それでも最期に意思を遺した

瀕死のアルテミシアが飛んだ先は、俺とリノアの約束の場所

イデアの孤児院だった」

聞いているのか聞いていないのか、サイファーは驚愕の表情でただスコールを見ている。


「ママ先生はそこでアルテミシアからハインを受け取りイデアになり、ガルバディアガーデンでリノアにハインを渡した

これで円が出来上がり永遠の命のハインから未来を失くした。ハインはこの円から出られない」

スコールはフリーズしたままのサイファーを見つめた。

「だがそれで終わりじゃない。終わってなかった」

「あ

「円は重になってる。つ目はリノアとママ先生の円。これは既に過去になって閉じてる

つ目の円はつ目を含む遠い未来へ繋がる円。俺達はまだその渦中にいる

リノアが遠い未来に飛んでアルテミシアになり、そしてエルオーネを探して過去に戻る。この大きな円がまだ未完だ

ハインは死なない。魔女に寄生し力を増していく

魔女は死に、ハインは別の魔女へ移動する。増幅した力を持ったまま

いくら"時の円"に閉じ込めたと言っても、死なないハインは時の""の中で延々回転し続け魔力を増幅させていく

それでTHE ENDでいてくれれば終わりだったんだが、リノアの魔力が突然跳ね上がったのは、そのままで終わらなかった証だ

おそらく、大昔に人間に追い詰められたハインがやったように、途中から能力をリノア以外の人物に分離させたんだ

そして円を何度も回転させ、リノアはアルテミシアになり何度も殺され続けるが、その分離させたノーマークの魔女でハインは着々と力を増殖し続けた

そうして魔力が桁違いになったところでハインが円の外側のリノアに力を戻した。だから急にリノアの魔力が跳ね上がった。……そんなところだろう

だが俺が分からなかったのは、そうしてリノアから分離できたのなら何故そのまま分離したまま、ノーマークのままで円を抜けてこなかったのか。

で、考えたのが……憶測でしかないが、わざわざアルテミシアになって殺されるのが確定しているリノアに再結合したというのは、もしかしてハインは俺が許せなかったんじゃないか……

だからわざわざ俺にダメージを与えるリノアに、回転させ続けたことで培った魔力を戻した

……違うかもしれないが

リノアの露骨な魔力の急上昇を俺に見せつけたり、アルテミシアからリノアに変わるところを見せつけたり……

ハインが何をしたのか、これから何をするのか、俺に示唆してるとしか思えない

もしそれが正解なら、ハインは必ずリノアの顔で俺を殺しに来る

リノアの顔で、ってことはリノアの意識が残っている時に、ということだ」

「は………」


何か、何かを言い、こんな酷い話を止めようとするサイファーだったが、あまりに衝撃が大きくて言葉が見つからず、声も発声できる状態でなくなっていた。


「アルテミシアを殺したつもりでリノアを殺してしまった俺だから分かる

俺を殺したリノアは……耐えられないだろう

一応これでもな、愛し合っていたんだ。安い命をかけれる程度には

………遠い未来で戦った時にアルテミシアが言っていた言葉、あの時は何を言っているのか理解できなかったが、今なら分る

あのアルテミシアは…………………一筋の希望も未来も無い闇の中で完全に絶望したリノアだった

分かるか、サイファー

アルテミシアが勝手に語りだした意味不明だった言葉、あれは俺に助けを求め続け、俺に殺され続けた結果の、屍の呪詞だった

…俺は、もしかしたら…あと4日、、、もしかしたら、、3日…2日無いかもしれない」

「あぇ

「時間圧縮の時に見た死んでる俺と今の俺が同じだし、何より召喚獣たちが………………奴らは何も言わないが、別れを言われてることが伝わってくる」

「し、しょうかん…

「あぁ。俺と契約してる奴もそうじゃない奴も、近頃やたらと召喚獣達が俺の前に姿を現す……わざわざ現れて挨拶だけして去っていく

お前には見えてないだろうが、今も存在さえ知らなかった召喚獣達が現れては消えてる

まるで俺、観光名所だ

それに、トンベリキングが泣いている」

「は?トンベリ…泣く…?」

「泣いてるし、怒ってるし、暴れてるし、落ち込んでるし…俺の中は大変だ、今

一緒にジャンクションしているシヴァが宥めてくれているが…

キングはマスタートンベリに会いたいって、この世界に付いてきたんだが大空洞にいたはずがいなくなってた

だから一緒にマスタートンベリを探す旅をしようと思ったんだ、見つかったら喜ぶかな…って

でも嫌だってさ……もう帰る!って泣き出して…その泣き方が尋常ではなくてな……頭の上の王冠を落としたまま泣いてるし怒ってるし暴れるし…

…さすがに分かったよ

俺はこの世界で終わる……避けられないらしい

そしたら宥めてたシヴァが代わりに”私の故郷に行ってくれ”って

俺は……まあ、思ったよりは生きた方だよな……

だからサイファー、後を頼む」

「あ

「俺は俺なりにできるだけ強くなろうとした。できるだけの努力をした

リノアを殺さずハインだけを殺す策も考え抜いた

だがきっと俺は負ける。時間圧縮の時に見たアレが結果なんだろう

俺が負けるっていうことはハインが残るっていうことだ

つまりリノアは絶望のまま解放されない。時の輪の中で延々と俺に殺され続ける

リノアは何度も俺にメッセージを出していたのに俺は何も分からないままリピート殺しを続け、その横でハインは着々と力をつけて行っていた

......絶対に許さない......ハイン。殺す

時間圧縮の時に見た死んでいる俺を追ってきたリノア...泣いて、泣いて...慟哭してた...

頼む。サイファー。リノアをハインから解放してやってくれ

頼む。もうこれ以上あいつに絶望を重ねさせないでやってくれ

今は間に合わないかもしれない。だがいつかはハインを殺してくれ

リノアを絶望から解放してやってくれ

ハインを殺せなければせめてアデルのように封印しろ

アルテミシアからママ先生に力が継承された時、一瞬だがハインは宙に浮いた

殺る...もしくは捕らえるとしたらその時だ

リノアをギリギリの状態まで追い込んで、次の宿主を目の前に用意しておきハインが移るために出たところを殺る。もしくは捕らえる

それ以外に無い。そうしたらリノアは助かる。頼む、リノアを助けてやってくれ

…………もし、どうしても無理だと思ったら、クラウドに応援を頼んでみてくれ

でも、できるなら、お前達……できればお前が決着をつけてほしい

クラウドは今までに十二分に傷ついて来てるし今も重荷を背負ってる

彼は戦力は高いがココが…耐性が低い

彼をハインが目にしたら見逃さないだろう…危険過ぎる」

スコールは"ココ"というところで自分の胸の辺りを親指でトントン、と指した。


「サイファー忘れるなよ。リノアはハインに乗っ取られるまでのわずかな時間をお前の開放に使った……まるで役に立たなかったが

"森の梟"の時から変わってない。力も脳もないくせに気持ちだけで飛び出す。守れなくても、救えなくてもリノアは突っ込んでいく

それで結局いつだって足を引っ張って最低の結果を出してきた

サイファー、そんなリノア………カッコイイだろ


突然会議室のドアがシュンッと開いた。

風神と雷神が立っていた。


「あ、あ~…ちょっと探検してたんだもんよ~。お、お邪魔しただもんよ~;ごめん~;;」


つい先ほどまではきちんと整理されきれいだった会議室以内が、ほんの数分でズタボロになっていて

スコールとサイファーの空気が陰鬱にドン詰まりになっているのを読んで思わずドアを開けてしまった事を後悔した風神雷神

だが席を立ったのはスコール。

そして会議室から出て行きながらサイファーに言った。


「じゃあな」


ガシャンッと椅子を蹴って立ち上がり、ギラリッとスコールを睨みつけたサイファー。

そんなサイファーに手を振りながら、出て行く途中ですれ違う風神雷神に頭上の"会議中"のランプを指さし、「読めるか」と嫌味を言い去った。

風神はキッとスコールの後姿を睨んだが、その姿が消えるとサイファーはテーブルに両手をつき、俯き、全身に力を漲らせ………震えていた。

風神と雷神は声をかけられず、入口から一歩も中に入れず、そのままシュンッと扉が閉まった。


飛空艇が飛んだ時間後、氷山であるガイアの絶壁に着いた。

凄まじい寒気と吹き荒れる強風に、気を抜くと絶命しそうになる。


「これは」


スコールは厳し過ぎる環境に顔色を無くしながらも「凄いな」と嬉しいような哀しいような表情で微笑んだ。


「おーい、スコール搬入係のサイファーが動かないぞ

甲板で風に吹かれているスコールにクラウドが言うと、風神・雷神が手を挙げた。

「ワシがやりたいんだもんよ~」

「我代替

風神がキキッとスコールを睨むと、スコールは爽やかにニッコリ笑顔で返した。

「頑張れ

ホテルに置いてあった荷物は少しだったがそれよりもクラウドが追加注文した山ほどの酒類を風神・雷神がゼーハーいいながら運ぶ中、スコールは氷山内部にクラウドと共に探検に出た。


「本当に凄い...どこもかしこも氷の世界だ...

「うん。でも外と違って内部は風が無いからそんなに凶暴には寒くはないだろ」


確かに寒くはないが、足を下ろす場所も手をかける場所もどこもかしこも氷でできていて、しかも人が踏み入れない手付かずの地なので氷もツルツルのままで限りなく摩擦ゼロの世界。

クラウドに専用のスパイク靴を貰ったが、それでも純度の高い氷にウッカリするとスターーーンと転んでそのまま谷底に摩擦ゼロで落ちて行ってしまうので物凄く神経を使う。

しかも所々歩く幅が30cmくらいしかない氷の道もあり、自然どうしても歩調が慎重になってしまう。

するとそんなスコールを挑発するかのようにクラウドがわざとスルルル~と簡単に滑って向こう岸に着き、振り返って「おっそいなぁ~」と笑って見せたりした。

そうなると黙っていられないスコールも足早で進もうとするが、その時突然上から太いツララが降ってきてスコールの目の前でガシャーンと割れた。

あまりに太いツララが目の前に降ってきて驚いたスコールが固まっていると、クラウドが更に楽しそうに笑って言った。


「上見て見ろよ早くこっちに来ないとどんどん次が降って来るぜ


天井からは無数の巨大なツララが生えていて、しかもそれらは今、クラウドが喋った衝撃か、それともツララが落ちた衝撃かなんだか揺れていて、今にも次から次へと連続で落ちてきそうだ。

スコールはクラウドと同じように摩擦ゼロを利用してスーーーッと一気に向こう側に渡った。

そして軽くゲンナリしているスコールを笑いながら、「やればできるじゃないか」とクラウドは更に楽しそうに笑っている。


「……ストップ」


クラウドがスコールの声に振り返った時にはスコールの召喚獣シヴァが傍らにいた

するとクラウドの持っていたマテリアの中にいたシヴァも共鳴し出したので、クラウドもよく分からないまま自分のシヴァを召喚した。

人の目の前にいるそれぞれの召喚獣シヴァ。


『スコール、我々は暫くここにいる』

シヴァがメッセージを送ってくると、スコールが自分のシヴァに優しく言った。

「ここから離れる前に戻れよ

『分かっている。お前が逝く時は共にいる』


顔色が変わったスコールにシヴァは主を労わる様に頬を撫で、愛しく唇にキスをし、クラウドのシヴァは投げKISSをし、体の召喚獣は氷の中に消えて行った。

一方スコールのシヴァの「逝く」を「行く」と変換していたクラウドは驚嘆しながら言った。

「前にも思ったけどお前、召喚獣との距離が本当に近いよな」

スコールはキレイなお姉さんのシヴァが大のお気に入りで仕事に関係なく常に、エブリデイエブリタイムジャンクションしていた。記憶の喪失とかどうでもいい程度にはキレイなお姉さんシヴァが好きだった。

おかげでイフリートには嫌われていたが、気にしていなかった。マッチョメンよりもキレイなお姉さんの方が好きだ。

そのシヴァに今、別れを予告された……。

エブリタイムジャンクションしているシヴァに……。


つまり、次にシヴァが戻ってくる時が終わりの時……………


「……………そこまで…近いのか?」

スコールの呟きはクラウドへの答えではなかったが、偶然話が繋がった。

「え、うん。凄く近いと思うぞ

クラウドの他意の無い答えにスコールが驚愕の表情でクラウドを見たが、そんなスコールの反応に逆に驚くクラウドを見てスコールは現状を把握した。


「ああ...うん.........まぁ...そうだな。ま、その分人間との距離が遠い」

「あ、俺も

クラウドは子供の様に嬉しがって自分を指さした。

するとスコールは躊躇しながら優しく微笑み、フワッ...とクラウドの頭を撫でた。

突然の事でクラウドが驚くと

「アンタ、アラカン(還暦)のジジイとは思えないくらいに本当に(子供みたいに)可愛いな」

何故だか物凄く哀しい目をして尚も優しく撫で続けようとするスコールの手を払い落とした。

「ヤ・メ・ロ


顔を赤くしながら怒るクラウドに、スコールは哀しい瞳で優しく微笑んだ。

「クラウド、俺は多分この世界でお前に迷惑をかける

ごめんな。先に謝っておく

だが俺は全てを覚悟してるし、受け入れている

だからお前は俺の事で決して自分を責めないでくれ

それと、…………

…………ごめん、やっぱり”すまない”」


突然のスコールの凄く重要っぽい告白にクラウドがその意味を全く掴めずに困惑していると...突然嫌な音と共に前方にモンスターが現れた。


「…はぁ」

緑色の巨大な頭に真っ赤な大きな口。その中にはズラリと揃った無数の牙。モルボルだ。

スコールは思わずため息をつき、クラウドが斬馬刀を振り上げようとした時...ヴゥ......という音と共に

「オーディンありがとう

ザンッと召喚獣オーディンの斬鉄剣がモルボルを一刀両断し、スコールとクラウドを一瞥すると消えた。


「あれがお前の世界のオーディンか」

「そう、あいつはセイレーンとは違う意味で俺のいう事を聞かない

協力はしてくれるが、自分の好きなようにしか動かない

…………アイツもこっちの世界に来ていたか……」

スコールの表情は哀しく、暗かった。

「じゃあもしかしてさっきのシヴァみたいに俺の世界のオーディンと接触してるのかもな

……ところでお前、こっちの世界にモルボルをやたらとたくさん送ってきただろ

おかげでこっちでモルボル達が巣窟を造ってて、も、最っ悪だったんだぞ!!


大空洞の中で一人で戦っていた時、ウッカリその巣窟に踏み込んでしまい地獄を見た当時を思い出し、クラウドは言わずにはいられなくなった。


「すまなかった…モルボル退治は基本デジョネーターって決めてたんだ、”くさい息”が面倒だったから…」

スコールがやたら素直に謝ってきた。

だがその頃の大変な苦労がどんどん蘇ってきたクラウドは、更にスコールを謝らせたい、困らせたいと思い、続けて言った。


「だよなぁ~???

アダマンタイマイ、ベルヘルメルヘル、ルブルムドラゴン、モルボル、ガルキマセラ、面倒で厄介な奴ばっかり送って来たよなぁ

スコールモルボルの巣窟って見たことあるか

「無い」

「そうか、俺はある。ルブルムドラゴンに前後、ガルキマセラに左右同時に囲まれたことはあるか

「…無い」

「そうか、俺はある。LV140のアダマンタイマイのHPがどれくいらいか知ってるか

「…知らない」

「そうか、俺はよーく知ってる」


クラウドがスコールの反応を見るために責めるようにチラッと横目で見ると、いかにも困ったようにすまなさそうに自分を見ていた。

本当に珍しく素直なスコールの反応にウッカリ、クラウドは笑ってしまった。

楽しくて嬉しくて嬉しくて気持ちが潤って心から楽しくて笑った。

誰よりもカッコ良くて頭が良くて気持ちが強くて可愛くて可愛げのない英雄が珍しくも素直だ。凄く楽しかった。


スコールがずっとこっちにいればいいのに…一緒に仕事をしたい。心から思った。


クラウドはモルボル出現直前のスコールの妙な告白を全く理解していなかった。





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